パソコンと古文書解読

第13話 『花子』を使って地図を描く

 

今回は、地図などの、図形の処理について考えてみます。

画像をパソコンに取込むにはスキャナーが便利です。第10話ではOCR(Optical Character Readerの略で光学的に文字を認識する)を動かして文字を取込むお話でした。それ以外に、新聞記事などの“切抜き”にも使えます。記事の切抜きは、続けるのも大変ですが、大量の紙片の中から目当の記事を見つけだすのはもっと大変です。でも、“捜し物”はパソコンが得意です。

「読んde!!ココ」を起動して、「AI Smart Scan」を使って、「白黒」・「300dpi」で新聞をスキャナーにかけますが、必ず「プレビュー」でスキャンする範囲を決めて、「取込み」をします。画像を回転させたり、傾きを直し、画像のまま「マイ ドキュメント」の中の「My Pictures」に「切抜き」ホルダーを作り、そこに保存します。「ファイル名」は「asahi020106」(朝日新聞2002年1月6日のつもり)とでもしましょうか。必要によってOCRにかけ、テキストファイルにすることもできます。スキャナーで画像を取込むソフトは外にもありますが、「読んde!!ココ」の「AI Smart Scan」は新聞でもきれいに取込めます。

新聞の“切抜き”は気軽に利用できなければなりません。画像を貯め込んでも検索できなければ何にもなりません。画像を取込むと同時に「新聞検索ファイル(テキストファイル)に画像ファイル名・日付・新聞名・見出し・キーワードなどを書込みます。利用するときは、「新聞検索ファイル」を出して、キーワードで検索します。見つかれば画像ファイル名を見て、それを開きます。「新聞検索ファイル」のショートカットを「クイック起動バー」に入れておくと便利でしょう。

地図帳から、出来合いの地図を、スキャナーを使って、そのまま作成中の文書に取込むのは簡単ですが、その後、不要な部分を消したり、道路などを書きくわえるのは大変な作業になります。
「花子」(http://www.justsystem.co.jp/software/dt/hana11/index.html)の持っている「県地図」なら簡単に加工できます。この地図は、海岸線・道路・地名・色などを合成して作られているので、分解ができます。色が不要なら消すこともできます。広島県と山口県の海岸線をまとめることまで可能です。
不要部分を消したら、これに文字を追加します。「文字」の移動はもちろん、回転もできます。
道路など、曲線を書込むには、普通マウスを使いますが、思うようには動いてくれませんので、「ペン」を使って入力するタブレット(WacomFAVO)を使っています。

画像をパソコンに取込む機器として、ほかにデジタルカメラがあります。 古文書の撮影には何かと便利です。私の使っているカメラは古い機種の、RICOHの「GR DIGITALU」1030万画素です。絞りをいっぱいに絞り、三脚・レリーズを使い、自然光でカラー撮影しています。全画像をまとめてPDFファイルにして、パソコンに保存します。人は「コンデジ」と馬鹿にしますが、ディスプレーで拡大して見ると便利です。小さな印画紙に焼付け、ルーペで読んでいた昔のことが思い出されます。

 

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