パソコンと古文書解読

第3話 Unicodeに対応したエディタ

 

前回のお話で、エディタの素晴しさを強調しましたが、実は泣き所もあります。それは漢字の表示に関することです。

漢字の数は『康煕字典』に収められたもので4万7千余字、諸橋『大漢和辞典』には約5万字あるといいます。
パソコンの持っている漢字(JIS漢字)は、よく使われる第1水準で2965字、時々使う第2水準が3390字、合計6355字しかありません。

ワープロソフトは「補助漢字」を使ったり、「今昔文字鏡」(後述)によってほぼ思い通りの表記が可能です。

これに対して、エディタは6355字だけしか使えないので、古文書を思い通りに表示することは不可能でした。
」の文字が出せないので、[イ+平]と表記したり、「Mojikyo M101 貴(後述)としたり……、涙ぐましい努力が必要でした。

ところが「Unicode」に対応したエディタが出てきました。Unicodeには日本漢字が1万2千字余あるといいます。これで使える漢字が倍増したことになります。これでほぼ漢字の表記はできるようになったと思います。「」も表示できます。(機械操作については後述)。

エディタを選ぶ第2の基準は、ユニコードが表示できるかどうかです。

この記事は大幅に訂正する必要がありそうです。いまでは、テキストファイルにも、「」(Unicode U+4F3B)の文字を、「手書文字入力」により簡単に書込めます。全てのUnicodeが表示できる訳ではないようですが、古文書で使われる文字は大抵使えます。
WindowsがUnicodeのフォントを備えたのかな?と思います。

   

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