パソコンと古文書解読 |
第2話 Grep検索のできるエディタ |
私の使っているOSは「Windows8.1」です。この中には、既にテキストエディタ「メモ帳」(スタート→プログラム→Windows アクセサリ→メモ帳)が組込まれていますが、機能が貧弱なので使いません。
「窓の杜」や「Vector」のWebページを覗いてみると、沢山のエディタが収録されています。その中には無料で使わせてもらえる「Freesoft」もありますが、私が愛用しているのは店で売られている「WZ Editor
7」です。
エディタを選ぶ基準のひとつは、「グローバル検索」(GREP、グレップ)ができるかどうかです。
普通のワープロやエディタでの「検索」では、今画面上で編集している一文書の中からだけ用語を探し出しますが、「GREP」の検索はディスク上にあるたくさんのファイルを相手に一度に検索します。
「小鷹狩元凱」の文字列をGrep検索すると、私の作り貯めた複数のテキストファイルの中から、一瞬のうちに、
."E:\My Documents\Text\その他\広島藩地方書の研究.txt"
・ 2727,382 : 小鷹狩元凱は「広島藩の官禄制度」と題する講演で、
(中略)
."E:\My Documents\Text\その他\芸藩三十三年録.txt"
・ 1,288 : 小鷹狩元凱 著
41ファイル、合計142個所見つけました
と表示されました。
そのうち、希望の1ヶ所をダブルクリックすると、そのファイルの該当ヶ所が開かれます(タグジャンプ)。
グローバル検索ができるのは「テキストファイル」に対してだけです。
逆に言えば、資料を「テキストファイル」にしておけば、Grepのおかげで「データベース」としても活用できる!
これが、私のエディタにこだわる最大の理由です。
私のパソコンの中にあるデータ(テキストファイル)は、紙にプリントされる前段階の中間製品ではなく、これ自体でデータベースとしての完成品であり、必要ならワープロで加工されて、紙にプリントアウトされます。
グローバル検索の方法を、「WZ Editor 7」の場合を例にとり説明します。
エディタ画面で検索語を範囲指定し、「検索」→「グローバル検索」→「Wz Grep」を選ぶと、「WZ Grep」が起動します。
「検索」窓には既に検索語が取込まれています。「対象フォルダ」を指定して(「サブフォルダも検索」にチェックを入れ)、「OK」ボタンを押します。
すると、上記の検索結果が示されます。
勿論、「WZ Grep」を起動して、その後「検索」窓に検索語を入力しても構いません。
「WZ Grep」のショートカットをクイックスタートに入れておくと、エディタを使ってないときでも簡単にGrep検索ができます。
「My Documents」の中に、検索対象であるテキストファイルをまとめて保存する、つまり「My Documents\Text\」のホルダーの中にテキストファイルだけを置けば、能率的にグローバル検索が行われます。
「WZ Editor」では、複数ファイルを対象とする「検索」だけでなく、「置換」もできるようになっています。